このインタビューは「華遊君が7月1日のライブに参加が出来なくなったこと」「2022年12月まではメンバー四人で活動をすること」「一昨年の復活中止から今まで起こったこと」「ν[NEU]のこれから」について、話した内容となります。
また、メンバー五人での参加ができなくなったことによる7月1日公演のチケット払い戻しに関しても、詳細を記載いたしました。
全てを伝えるためにとても長い文章になってしまいましたが、どうか最後まで読んでいただけますと幸いです。
ν[NEU]メンバー一同
インタビュアー 須田真希子
【これまでについて】
──今日は私、どんな話になるか分からないままここに来たので、まずはメンバー主導で話を進めてもらえれば助かります。
ヒィロ 復活の話をさせてもらった『ROCK AND READ』以降のことからお話ししますね。2020年6月1日にZeppダイバーシティでライヴをやって、そこから1年限定で復活することを決めたじゃないですか。2021年7月にワンマンをやってゴールしようと考えて、FC旅行や主催ツアー、ツーマンライヴ、アジアツアーなどを企画してたんですよ。一緒にやるバンドさんの許可も取って会場も押さえてたんですけど、コロナ禍になってすべてが一旦白紙になって。表向きには、2021年12月の高田馬場AREAでライヴをやるまで、約1年半動けないままでいたんですけど、AREAをやろうって決めたのは、半年前の6月頃だっけ?
mitsu AREAの閉店は2020年12月に発表されて、そのタイミングで出演のオファーはあったんですけどね。
ヒィロ 僕ら、現役のバンドではないこともあって、復活が白紙になった後はメンバー同士の連絡も少し間が空いてしまったので。
──即決はできなかった。
mitsu ν[NEU]って、7月1日が結成記念日だから、復活を決めて以降、その時期に集まることが恒例になっていて。2021年は6月に集まったんですけど、それ以前にも、直接会ってはいないとはいえ、(復活のリベンジが)できるかどうかをみんなで探りながらいろんなパターンを考えてはいたんです。
ヒィロ 解散した日の12月29日に配信ライヴをやろうかっていう話も出たよね。
mitsu そうそう。考えてはできないを繰り返して。
ヒィロ 何度もバラして。
mitsu コロナ禍になったことで、他のバンドさんも同じ状況だったとは思うんです。でも、決定的に違うのは、僕らは解散してるバンドだっていうこと。あくまで復活の話だから、メンバーにはそれぞれ“今の生活”があるわけです。当初予定していた時期に復活ができなくなったことで、どうしても気持ちや状況が変わるんですよね。
ヒィロ 当初の復活プランを進めていた時は一致団結してたんですけど、コロナ禍をはさんで温度差が出てきて。
ЯeI 僕の場合、お店がありますから。ライヴをやるとなると、何度もスタジオに入らないといけないし、セッションするならいろんな人と関わらないといけないじゃないですか。自分が感染することはもちろん、濃厚接触者になってもいけないって思うと……。最悪、結果によってはお店を失うことにもなりかねないですから。でも、ν[NEU]が復活するとなったらやりたいという気持ちももちろんあったし。
ヒィロ ЯeIさんは複雑な立場だったよね。
mitsu メンバーの状況が変わりつつある中、俺としては、これが流れたらν[NEU]の復活はなくなるだろうなって正直思ってたんです。これがラストチャンスだろうなって。だから、結果的に、そのライヴができたことは大きかったですね。それと同時に、華遊くんがAREAに出られなかった事実も大きかったですけど。
──地元からリモート出演という話もありましたけど、結果的には欠席に。
mitsu 今回、インタビューという形ですべてをみなさんに伝えようと思ったことは、ここから始まるんです。
──今回のインタビューは、華遊さんが12月のAREAを欠席したことから今につながるν[NEU]の現状を伝えることが目的だったんですね。
ヒィロ はい。華遊くんは地元の福島で就労支援の仕事をしていたんですけど、コロナを持ち込んでしまうとかなりリスクが大きい仕事なんですよね。東京に来ることすら難しいということで、華遊くん、ギリギリまで悩んでたんです。でも、彼には「出たい」という気持ちがあったから、地元でスタジオに入って、ライヴで流すための音声を吹き込んだりもしていて。
mitsu 気持ちはAREAにありたいという意図で、自分のギターを東京に送ってきたりね。
ヒィロ でも、華遊くんがライヴに出られなくなったのはコロナだけが理由ではなくて。実は、ν[NEU]の現役時代から精神的な病気を抱えていたんですよ。
解散後直後、ЯeIさんが前のお店「廿-niju-」を華遊くんと一緒にやってた時もいろいろ大変だったそうなんです。
ЯeI 3年ぐらい一緒にやってたんですけど、その時は僕一人で華遊くんに接していたので。ちょっと耐えられなくなって、彼のことを諦めてしまったんです。
ヒィロ 地元時代から華遊くんと知り合いだったタクミは、精神状態にすごく波がある、僕らが知らない華遊くんをずっと前から見てきたんだよね。
タクミ ν[NEU]に入る前に、バンドを一緒にやる話をしてたんですよ。でも、華遊くんの精神が不安定になったことでその話はナシになってしまって。その時点ではそれが病気だとは知らなかったんですけど、回復してから一緒にν[NEU]に加入することになったんです。
ヒィロ だから、タクミは、華遊くんに対して冷静に見てるところがあるんだよね。
──ということは、華遊くんは、ν[NEU]がメジャーに進出して活動している時も、精神状態と葛藤しながら活動をしていたんですか。
ヒィロ 常に波はありました。復活を決めた時は、最初はすごくやる気があったんですよ。週1で上京して、mitsuくんと一緒にチラシ配りをしたりもしてたし。でも、コロナ禍になって、仕事に与える影響が大きいと自覚すればするほど気持ちが不安定になってきたんですよね。実は2021年の春に結婚をしていて、それも大きかったんでしょうね。家庭をもつことによって、すべてが自分だけの問題ではなくなってしまったので。
mitsu AREAに出られなくなった時は、この辺りの状況説明も難しくて。「仕事と家庭と世の中の状況で心が不安定になっています」と言うと、華遊くんだけに非があるように取られかねないじゃないですか。
ヒィロ だから、あの時はあえてコロナと仕事を理由にしたんです。
──それは間違ってなかったと思います。真実を言うことが正解ではないこともありますから。
mitsu 俺も、ν[NEU]の解散後、ソロをやる前にうつ病とパニック障害で苦しい時期があって。考えていることや言うことがコロコロ変わるっていう状況を経験してたから、華遊くんの様子を見ていて、揺れてるんだなって感じたんですよ。
ヒィロ 実は僕も、華遊くんのゴタゴタがあったその時点で既に結婚していたので、彼の気持ちが分かったんですよね。
これを言わないと、今回のインタビューの意図が伝わらないから。だから僕は、華遊くんの板挟みの気持ちもわかるような気がしたんです。
mitsu 4人が4人、考え方や状況はバラバラでも、最終的に華遊くんを尊重したいという気持ちには全員がなれたんですよね。でも、全員で華遊くんに向き合うと1対4の図式になってしまうから、同じ家庭をもっているという立場のリーダーにかけ橋を任せることにしたんですよ。
ヒィロ AREAに向けて定期的に電話してたんですけど、気分の上下がどんどん激しくなっていることが感じられました。
──自分たちの意思ではどうにもできない状況、歯がゆくもあり辛くもあったと思います。現在もその状態が続いているのだと思いますが、一番しんどいと思うのは?
mitsu 復活にあたって、2020年には会社を設立したと、『ROCK AND READ』でも話しましたよね。専属スタッフもつけたし、事務所も借りて。
ヒィロ 押さえていたライヴハウスをキャンセルすることになってしまったことも含め、結構な負債が出てしまって。
mitsu お金の問題だけじゃなく、それまでにかけた時間も含め、いろいろな問題を抱えたままになってしまったんですよね。でも、一番大きかったのは、「復活します」と言ったままになって何もできていない現状が……。ファンのみんなに期待させておいて、結局何もできませんでしたっていう状態が自分自身は許せなかった。
ヒィロ お金のことでいえば、負債額をメンバー全員で割って精算するっていう方法もあったとは思いますけど、それをやったらもうメンバー同士が会うことがなくなるだろうって思ったんです。そうなると、ν[NEU]を復活させようと思ったこと自体を後悔することになるだろうなって。
──AREAのライヴを華遊さん不在でも実現させたことを考えると、ν[NEU]に対して後悔したくないという気持ちが7月1日の「13th Anniversary」開催の後押しをした?
mitsu そうですね。リーダーに華遊くんの対応を任せてはいましたけど、華遊くんに連絡したんですよ。ライヴに出るのか出ないのかを問うのではなく、「華遊くんの人生を守れるのはあくまで華遊くんだからね」というような内容を送って。その連絡に対する返信は、「色々と考えてくれて本当にありがとう」っていう言葉でした。その時は5人でやれると思っていたんです。
──7月1日の「13th Anniversary」は、華遊さんが不参加で行うことを決めたことについて、それはどのタイミングで?
mitsu 発表の時点で華遊くんがどういう状況になってるかはもちろん見えてなかったんですけど……。
ヒィロ それには、僕のところに、去年の11月に子どもが産まれたことも関係していましてですね。
子どもが生まれて、僕自身も生活が変わっちゃったんですよ。正直、家族に多くの時間を使いたいと思うようになってしまったんです。でも、AREAでライヴをやったら、家庭もバンドも両方大事にしたいと気持ちに変化が出て。
mitsu それだけAREAでのライヴが楽しかったんだろうね。
ヒィロ AREAのライヴは、セットリストや構成をmitsuくんに考えてもらったんです。僕ら3人は長いことライヴができてないけど、mitsuくんは11月にソロで有観客ライヴをやったし、一番音楽に近いところにいるから。
mitsu みんな、生活のベースがいろいろあるなか、自分は音楽活動を生業にしているので。コロナになってからは配信だけでやってたんですけど、11月の生誕ライヴを有観客でやったんですよ。それを踏まえて、12月の [NEU]もやれるぞっていう確信がもてたんです。
ヒィロ mitsuくんが組み立てくれたライヴをやってみたら、それまであった不安が吹き飛んで。そこで家庭を持っていることに理解があるはずの僕と華遊くんの気持ちにズレが生まれてしまったんですよね。
──その後、2022年に入ってから今に至るまでも、華遊さんとの距離は縮まらず?
ヒィロ いや、「13th Anniversary」の発表を年末にするっていうことは、華遊くんの承諾も得てたんですよ。AREAが終わった後の1月には、「曲と詞を書いたからmitsuくんに歌ってほしい」っていう連絡がきたりもして、すこし期待をしていた部分があって。
mitsu その話を聞いた時は、音楽やバンドが好きなんだなって思いました。
ヒィロ それぐらい前向きになったかと思ったら、急に「アニバーサリーには完全に出られません、これからは連絡も取れません」ってなったりして。その時期は華遊くんが仕事を辞めるなどの事情もあった為、特に精神の波が激しかったと思う。急に二週間ほど連絡が取れなくなったと思ったら、入院していたり。
mitsu それで、春に、リーダーが華遊くんの地元まで直接本人に会いに行ったんです。
ヒィロ 3月あたまでしたね。ちょうど、仙台に出張する用事があったんで、約束の前日からいわきに入ってたんですけど、当日の朝にドタキャンされちゃったんですよ。「精神的に会える状況じゃないので、すみません」って。ああ、これでもうダメかなと思いました。
mitsu 俺は、リーダーと直接会うことが華遊くんにとって大きなキッカケになったらいいなって思ってたんですよ。自分自身、精神的に苦しかった時はやっぱり誰にも会えなかったんですけど、人と会えるようになったことが抜け出すことにつながったので。だから、当日の朝に会えなくなったと聞いて衝撃を受けて……。そこからは、アニバーサリーをどうするかっていうことを改めて考え始めました。キャンセルするとなると理由が必要になるけど、AREAと同じで、華遊くんを理由にすると彼が悪者になる。僕らメンバーも、それに対してどう責任を取るか考えなくちゃいけない。自分達だけの話でいえば、これをキャンセルしたら二度とν[NEU]はやらないっていうことに直結するだろうとも思ったし。本当にギリギリまで悩んで……。で、もし確実に華遊くんが出られないという状況になったらチケットの払い戻しをしてでも、アニバーサリーをやろうっていう結論になりました。
ヒィロ 華遊くんに関しては、6月まで様子を見ようっていうことになったんだよね。
──今日このインタビューをセッティングしたということは、華遊くんがアニバーサリーには出られない可能性のが強くなった。
ヒィロ いわきで会えなかったこともそうですけど、4月に華遊くんのところに子供が産まれたことも「無理かな」と思うようにキッカケの一つではありました。抱えるものが増えてしまったから、音楽をやるやらないと華遊くんの一存で決めることがより難しくなってしまったんですよね。
mitsu それについては、リーダーが立場的に一番よくわかるじゃないですか。だからリーダー、華遊くんの細かい状況を僕らに伝えることを避けてたんですよね。入院や子どものこととか、その都度聞いてたら ν[NEU]自体できないなって思っただろうから。
ヒィロ その後、4月に入って電話をしたんですよ。子どもも産まれただろうし、華遊くんの状態を踏まえてもう1度説得しようと思ってたんですけど、いろいろ話を聞いて諦めました。アニバーサリーのチケットを発売した後だったんだけどね。
──メンバーとの情報の共有も、ヒィロさんの判断で時差をつくったりしてたんですね。
ヒィロ 4月の電話でもう本当に諦めることを決めて、そこで切り替わりました。華遊くんが出られる可能性を探すのではなく、4人でライヴをやるためにはどうしていくのがいいだろうと思うようになって。
──ファンや関係者に見えないところで、長い時間をかけた葛藤があったんですね。
mitsu 皮肉なことに、アニバーサリーのチケット、今までのν[NEU]の歴史でも一番申し込みがあったんですよ。俺はそれだけファンのみんなの期待があると感じたのでそれに応えたいと思ったんですけど、華遊くんの不参加がほぼ確定してしまって、気持ちと現状が反比例状態になって。
ヒィロ ちょっと時系列は戻りますけど、AREAが終わった時には華遊くんを待とうっていう話になってたんですね。でも、待つにしても、ライヴをやるなら会場を押さえておかないといけないっていうことで、2022年のプランを考えることにして。13周年をやった後は、“ファン感謝祭”と銘打って、各メンバーのバースデーをやることを決めたんです。
──華遊さんの体調がよくなった時に、何も予定が決まっていなければ復活もできないですしね。
mitsu それで、10月あたまにЯeIさんのバースデーをやって、11月に自分と華遊くんの合同、12月にリーダーとタクミの合同と、3本のライヴを決めて。
ヒィロ それを本当は、アニバーサリーで発表する予定だったんです。でも、こういう状況になって、4月末のリハで4人が集まる時に今後のことを話し合うことにしたんです。そこで、華遊くんの現状をメンバー全員に完全に共有しました
ヒィロ mitsuくんには事前に話してた部分もあったんですけど、ЯeIさんとタクミを交えて「この後どうする? ν[NEU]をやるかやらないか考えよう」って、それぞれの気持ちを確認し合ったんです。俺に関しては、ν[NEU]はやりたいけど、華遊くんのことは諦めてました。
mitsu 俺は、華遊くんがいないν[NEU]をやることに一人でも難色を示したらやるべきじゃないと思ってました。でも、その話し合いの前にやったリハが楽しくて。セットリストも事前に公開してるじゃないですか? それを4人でやってみたら、「ν[NEU]として音を合わせるとこうなるんだ」っていう喜びを感じてしまったんですよ。その純粋な気持ちもメンバーに伝えました。「楽しかった。だからやりたい。だけど、華遊くんがいないことでネガティブな気持ちをもつ人がいるならやれないとも思うから、腹割って話そう」って。
タクミ 僕は、4人でやっていくのがいいと思うとハッキリ伝えました。華遊さんの人生に口をはさむつもりはないけど、ν[NEU]として考えると、彼の人生イコールメンバーの人生にもつながるじゃないですか。ひいては、応援してくれているファンの人生も背負ってることにもなる。すでにいろいろな影響が出てるなかで、今後もずっと華遊さんの状況に振り回されるのはよくないと思ったんですよ。彼の状態に合わせて、これから毎回「出るの出ないの、どっちなんだ」って思うのが続くのかなと感じたので。
──華遊くんの参加を諦めたヒィロさん、一人でも華遊くん不在のν[NEU]に納得できない人がいたらやるべきではないと思っていたmitsuくん、4人でやるべきじゃないか?という結論に至ったタクミくん。ЯeIさんは?
ЯeI ヒィロくんが言う、「諦めた」っていう気持ちがすごく分かったんです。俺も一回、彼を諦めましたから。でも、あの時は自分一人で華遊くんを抱えてたけど、今はメンバーがいますからね。全員で向き合えば、きっとまた華遊くんと同じステージに立てる日がくると思ったので。だから、彼を待ちたいという気持ちをみんなに伝えました。5人じゃなきゃν[NEU]じゃないからって。
mitsu ЯeIさんの言葉を聞くまで、タクミの素直な意見もすごく分かるし、リーダーの諦めも分かると思ったんですよ。自分自身、リハを楽しんでしまったからこそのν[NEU]をやりたいっていう素直な気持ちもあって、華遊くんがいない形でν[NEU]をやる気持ちが芽生えていたし。そのタイミングでのЯeIさんの言葉だったので、かなり衝撃的でした。それを聞いて、改めて、4人でν[NEU]をやろうっていう決意が生まれたんです。
ヒィロ ガツンときましたよ。自分が情けなくもなりました。自分は華遊くんのこと諦めちゃってたなって。
ЯeI いや、俺も一度諦めてるからね。
──ЯeIさんは華遊くんを待ちたいって言ったんですよね。それはイコール、5人でできるまで待とうっていう意味ではなく?
mitsu 一度華遊くんを諦めたЯeIさんが「待つ」って言ったのは、すごくバンドだなって思ったんですよ。ν[NEU]は、現役当時、“希望”をテーマに音楽をやってたんですけど、今が一番希望があるんじゃないのかなって。バンドである以上、ライヴがなければ“待つ”ことはできませんからね。ただ、華遊くんが抱えているのは精神的な病気や家庭の事情だから、「待ってる」という言葉は負担になるかもしれない。だから、スタンスとしては、決まっている予定はやる。それを4人でやってν[NEU]の活動が終わる可能性もあるけど、そうなったらなったでそのリアルを受け止める覚悟ができました。
──ν[NEU]の活動がある内はいつでも戻っておいでよ、ってことですかね。
ヒィロ よくよく考えたら、精神的な問題で一度離脱したメンバーが休みを経て戻ってきたっていうバンドやグループってほかにもあるじゃないですか。
mitsu 特にν[NEU]は音楽以外の大事なものがあるメンバーもいるわけだし、先の約束はできないっていうことが前提だったので。
ヒィロ 現役時代だったらこういう待ち方はできなかったかもしれないです。今だからできる形なんでしょうね。
mitsu 昔だったら、脱退か解散かになっただろうね。今もまだ100%前向きではないけど、それぞれの気持ちを抱えてν[NEU]に向き合いたいなって。……すごくやさしい選択に捉える人もいるかもしれないし、逆のことを思う人もいるかもしれない。人によって捉え方は変わるけど、俺たちの選択はこれだっていう。
* * *
経緯も結論も含め、ここまで赤裸々に真実を伝える必要があったのかどうか。それによって、メンバー自身もファンも傷つく場面が出てくるかもしれない。でも、彼らのこの選択は、現役のバンドじゃないからこそできたことでもある。実際、ヒィロは、「現役の頃だったら、バンドは商品でありファンに夢を売るものだという意識があった。だから、隠さなくちゃいけないことってたくさんあったんです」と言っている。タクミは、そもそも復活にするにあたって、「理由がないならやらない」と伝えていたという。現在も音楽活動を生業としているmitsuは、「それぞれの生活を踏まえた上でのν[NEU]。バンドに依存する形での復活だったらやらなかった」と考えていたという。店を何よりも大事にしているЯeIも同じくで、ほかに守るものがあるからこそ一度止めたバンドにもう一度向き合うことができる。人によっては、それを“片手間”だと思うかもしれないが、今のν[NEU]にとってはこのスタンスが一番しっくりくるし、このバンドで音楽を楽しむことができる一番いい形なのかもしれない。だから、すべてを明らかにする今回の形を選んだのだろう。
【今後について】
──今回のこのインタビュー、華遊さんにはこういう記事として出すよと伝えているんですか?
ヒィロ 華遊くん抜きの4人でアニバーサリーをやることになった理由は、ちゃんとファンのみんなに話さないとね、とは伝えています。
mitsu 公開する前に、華遊くんにも確認してもらいますしね。この話を公表することで、ν[NEU]は結構変わると思う。
ヒィロ でも、今って、世の中がよりリアルを求めるようになったと思うんですよ。コロナ禍になって世の中変わったこともあって、みんなが飾らなくなったというか。僕自身、結婚したことや子どもが産まれたことは特に公表する必要はないのかなと思ってたんですよ。でも、それがあるから華遊くんの気持ちが分かる。だったら言おうと思ったんです。ファンのみんなの捉え方は人それぞれだとは思うし、離れていく人もいるかもしれないけど、真実を伝えることによって状況が変わるとも思うし、今の僕らがν[NEU]をやる意味が明確になるとも思ったので。
mitsu 7月のアニバーサリーとその後の3本の感謝祭。それでν[NEU]は幕を閉じるのか、もしくは今は考えもしない未来が続くのか……。今はそういうことは一切考えず、12月までやっていこうというのが今の4人の選択なんですよね。
ヒィロ ここまでお話したことが、今回伝えたかった真実なんですけど……これって、普通の告知文章じゃ伝えられないんですよ。
──たしかに。第三者がフラットな目線で伝えた方が公平性もあるかもしれません。
mitsu 雑誌でのインタビューを選ばなかったのは、宣伝じゃないから。アニバーサリーのチケットを申し込んでくれた人やν[NEU]の復活を待っている人がたくさんいて、その人たちに真実を伝えたくて。タクミもさっき言ってましたけど、このままだとファンの子も振り回されちゃうじゃないですが。華遊くんを待ちながら4人でやると決めたからには前向きでいたいですしね。
ヒィロ そう思えたのはやっぱり、解散して7年以上経つにも関わらず、アニバーサリーのチケットにν[NEU]史上最高の申し込み数があったからなんですよ。これは、本当のことを隠したままやっちゃだめだなって。よく考えると、ν[NEU]ってすごく不思議なんですよね。だって、コロナ禍がなかったら、2020年に1年限定で復活してもう終わってるわけじゃないですか。
mitsu ここからも、誰も予測がつかないですよね。
ヒィロ ファンのみんなもこの2年の間に環境が変わってると思うんですよ。だから、ν[NEU]の状況が変わるのも当然だと俺は思うんです。いつまでもあの頃のようにキラキラしてるわけじゃないしね。
mitsu さっきも言いましたけど、今の状態がすごくバンドっぽい。前は、バンドは一つにならないとダメだと思っていたけど、思い描く先はバラバラでもいいんですよ。だからこそ辿り着ける未来がある。今の形のν[NEU]として12月まで進んでいきたいなと思ってます。
ν[NEU] LIVE SCHEDULE
2022年7月1日 新宿BLAZE (13th Anniversary)
2022年10月1日 渋谷REX(ЯeIバースデー)
2022年11月12日 渋谷REX(mitsu&華遊バースデー)
2022年12月3日 渋谷REX(ヒィロ&タクミバースデー)
【2022年7月1日公演の払い戻しについて】
★<イープラス>にてご購入のお客様
払戻しをご希望のお客様は、払戻期限内に【申込み状況照会】より申請してください。
※※払戻し申請を取り下げることはできません。十分にご注意ください※※
●申込み状況照会 https://eplus.jp/jyoukyou/
▼払戻期間
払戻期間:6月5日(日)10:00~6月21日(火)23:59
再販日:6月25日(土)10:00~6月26日(日)23:59
※払戻があった場合のみ、再販有りとなります
▼チケット払い戻し注意事項
※出演者辞退による払い戻し希望の方のみの受付でございます。
※払い戻し期間内に必ず手続きをお願い致します。いかなる場合でも、期間を過ぎてからの払い戻しは出来ません。
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